水稲の中干し・穂肥について

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埼玉県川越農林振興センター

農業支援部
TEL.049-242-1804

1 中干しについて

①中干しの効果

中干しの効果は次のとおりです。

  • ・健全な根の育成を促す。
  • ・茎数過剰になることを防ぐ。
  • ・耐倒伏性を高める。
  • ・田面が固まることで、追肥や機械収穫等のその後の作業性が良い。

より高い効果を得るために、次の②を参考にしてください。

②中干しのポイント

  • ・有効茎数※1を確保したら、直ちに中干しを開始する。
  • ・期間はほ場条件によるが、7~10日を目安に行う。
  • ・ただし、小ヒビが入る程度まで
    (大きなヒビは根が切れてしまうなど生育に悪影響。)
  • ・幼穂形成期までには完了する。
    (幼穂形成期からは水を多く必要とする時期となる。)

※1有効茎数

有効茎とは穂をつける茎のことで、逆に穂をつけない茎を無効茎と呼びます。無効茎であっても有効茎を含む他の茎と栄養を取りあうため、いかに無効茎を減らすかは大切です。各品種の有効茎数の目安は表1のとおりです。

品種 有効茎数目安
コシヒカリ 約20本/株
彩のきずな 約25本/株
えみほころ 約20本/株
表1 各品種の有効茎数目安

2 穂肥について

①穂肥の効果

穂肥は、もみの充実を促進するために行います。しかし、過剰に施用したり、適期を逃したりすると倒伏や食味低下につながるため、「適期」・「適量」を守って施用することが重要です。

②施用の適期

穂肥施用の適期は、幼穂の長さから判断します。
生育が平均的な株を選び、草丈の長い2~3本の茎を株元から引き抜きます。茎の根元から葉の方向へ、カッターで葉鞘の中央を切り裂き、幼穂の長さを計測します(図1参照)。各品種における穂肥施用適期の幼穂の長さは表2のとおりです。

図1 幼穂の見方
品種 出穂前日数 幼穂の長さ
コシヒカリ 約20日前 10~15mm
彩のきずな 約25日前 1~2mm
えみほころ 約20日前 10~15mm
表2 穂肥施用適期の目安

※近年は高温により幼穂の成長が早まることがあるので、施用が遅れないよう注意してください。

③施用量(ヨードカリ反応)

完全に展開している上から3枚目の葉鞘を丁寧にむき、手で揉むか木槌等でたたいて組織を潰します。ヨードカリ液に入れて染色し、葉鞘の染色割合を確認します。葉鞘全体の長さに対し、ヨードカリ液で染まった長さ(染色率)をパーセントで算出します。各品種における施用量の目安は表3のとおりです。

品種 染色率
(%)
窒素施用量目安
(kg/10a)
備考
コシヒカリ 50 1.2~1.5 葉色が4(彩のきずなは4.5)より高い時は追肥は控える。
55 1.5~1.7
60 1.6~1.8
65 1.6~2.2
彩のきずな
えみほころ
50 1.8~2.5
55 2.0~2.2
60 2.2~2.7
65 2.7~3.0
表3 穂肥施用量の目安

3 さいごに

川越農林振興センターは農協主催の講習会に参加しております。今回記した内容や、他にも水稲栽培について疑問がございましたら、是非お越しいただければ幸いです。