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地域の農家さん紹介

幅広く学ぶ26歳。父に感謝し、規模拡大目指す
「私が父の声になる」
狭山市 堀兼 市川 凌汰さん

強い日差しが照りつける8月中旬。ホウレンソウのトンネルがけ作業を行う凌汰さん。

―農業を幅広く学ぶ凌汰さん。将来の目標は?

私は農業系の大学を卒業後、国際農業者交流協会(※)の派遣事業を通じてオランダへ渡り、農業を学んできました。
帰国後は、大分県で温泉熱を利用したパプリカの栽培にも携わりました。どちらもスケールが大きく、ハウス栽培の醍醐味を感じながら貴重な経験を積むことができました。

地元へ戻ってから父と農業を営んでいますが、すべて露地栽培です。
いつかハウス栽培もやってみたいですが、まずは主力のサトイモやホウレンソウをしっかりと生産し、他の農作物にも少しずつチャレンジしていきたいと思います。

現在、農作業用倉庫を新築していますが、規模拡大に向けた第一歩としていきたいです。

(※)農業者の海外派遣や受け入れ等を通じて、農業の発展に貢献する公益社団法人。

サトイモのかん水には欠かせないスプリンクラーは、市川家オリジナルのもの。

―父の存在、父への想いは?

父とは、二人三脚で農作業を行っています。分からないことがあればその場で質問し、「なぜそうなのか」という理由を意識しながら、理解するよう努めています。
父は、生まれつき耳が聞こえません。

普段の生活や農作業中も、手話を使ってコミュニケーションを図っています。農家同士の交流の話をするととても喜んでくれて、私も嬉しくなります。
農業の道を歩むきっかけを作ってくれた父には、感謝しかありません。父の笑顔をこれからもたくさん見られるよう、私自身が父の声となって親孝行ができればいいなと思っています。