
いるま野NEWS
トップ
小江戸蔵里で「さんとめの木をいかす展」開催!
2025年11月18日
三富地域農業振興協議会は11月8,9日の両日、川越市の小江戸蔵里で「さんとめの木をいかす展」を開きました。パネルや地割り模型の展示などで歴史・文化を紹介し、平地林木材で作った工芸品の展示即売やワークショップなどで平地林の必要性を訴えました。
同地域は平地林で集めた落ち葉を堆肥として農地で使用し、農産物を生産しています。江戸時代から伝わる「武蔵野の落ち葉堆肥農法」は2023年に世界農業遺産に認定されました。平地林は、防風林や燃料用のまきにするなど多くの役割を果たしてきましたが、近年、まきの利用は減少し、平地林の管理が行き届かない例も目立っています。
展示会は木工製品を通じた平地林のPRや都市住民らの理解促進などを目的に開き、19年目。今回は県内外の9工房が出展しました。
会場では歴史や文化などを紹介するパネル展示で三富地域をPR。ワークショップでは、三富材を使った時計やおもちゃ作り、コナラなどの木をカンナで削る「五角箸」作りなどが行われ、各工房の工芸品も並びました。
「ナラ枯れ」を起こした木を使った木工製品の展示即売や公共機関で使われている「さんとめのコナラベンチ」の展示なども行われました。
高村クラフト工房の高村さんは「コナラのベンチが来年、東洋大学川越キャンパスに導入されるなど、三富材を活用した活動が実を結んできた。今後も『木育』として、三富材を使うことが楽しみに繋がるようなワークショップに取り組んでいきたい」と話しました。
県川越農林振興センターの河合担当部長は「三富地域の農業を未来へ引き継ぐため、平地林を保全し、必要性について理解を深める活動を継続していきたい」と話しました。


