いるま野NEWS

2025年10月30日

　県内有数のユズ産地、毛呂山町のブランドユズ「桂木ゆず」などを使ったノンフライスナック菓子「サクリィ」が30日、健康食品などを手がける（株）グッテ（東京都千代田区）から発売されます。味は「香るゆずのり塩」「たっぷりカカオ」「こだわりチーズ」の3種。価格は1袋（30グラム）、398円（税込み）。同社のオンラインストアや、Amazon、都内などの店舗で販売予定です。

　チョコレート商品などを手がける明治のスタートアップ支援プログラム「明治アクセラレーター」の支援を受けて開発。「刺激物を用いずに、素材だけで味と香りを楽しめる原料」を模索する中で、香料原料メーカーから日本最古のユズといわれている同町の「桂木ゆず」の紹介を受けました。通常のユズに比べておよそ4倍の香り成分を含有し、少量でも風味を活かせることから採用しました。

　コンセプトは「食に制限やこだわりのある人でも安心して食べられるスナック菓子」。農研機構育成のアミロース含有率の高い米「ふくのこ」玄米を原料に、同機構の特許技術の製法で造った発芽玄米全粒粉を使用することで、ノンフライでも軽くてサクサクとした食感を実現しました。

　商品の一つ「香るゆずのり塩」味は、「桂木ゆず」の皮と果汁を贅沢に使用しました。国産の発芽玄米全粒粉とかけ合わせることで、軽くてサクサクとした食感と、海苔とユズの香りが爽やかに広がる逸品に仕上がりました。

　また、消化されにくい特定の糖質が少ない低FODMAP（フォドマップ）認証を世界的認証機関であるオーストラリアのモナッシュ大学から取得しました。さらに妊産婦でも安心して食べられる日本マタニティフード協会の認定も得ており、過敏性腸症候群（IBS）などお腹が弱い人でも安心して食べられます。

　生産者の大野さんは「『毛呂山町』や『桂木ゆず』の名称を商品に記載していただき大変ありがたい。これを機会に『桂木ゆず』の魅力に触れることで、若い世代の生産者が増えたら嬉しい」と笑顔を見せました。

　同社の宮﨑代表は「『桂木ゆず』を使うことで商品価値と特産品の認知度を高める狙いがある。制限食でも風味や香りで物足りなさを補うことで、食を楽しめるようになってもらいたい」と話しました。