
いるま野NEWS
トップ
川越市で桃を独学で栽培!祖父母の想いを受け継いで
2025年7月10日

川越市の中島さんは親の代で一度途絶えた農業を再び始めようと、祖父母から継承した水田を畑に転換。7年前に桃園「寿吉(じゅきち)農園」として家族と共に新たなスタートを切りました。運送業に従事しながら兼業農家として、県内でも珍しい桃栽培の認知度向上を図るため、自身の桃園で採れた桃を「川越の桃」として商標登録を行い、地域農業の活性化を目指します。
中島さんは両親の代で近隣農家に耕作を依頼していた水田の返却を受け、「このまま受け継いだ農地を放置しては、祖父母が悲しむ」などの思いから、就農を決意。「自分たちが好きで、地域でも珍しい作物にしよう」と家族で話し合った結果、桃を栽培することにしました。
農業が未経験ながらも、インターネットや書籍を使い独学で知識を蓄えました。中島さんは「家族みんなで協力し支え合ってきたからここまで来ることができた」と振り返ります。
現在約55アールに「つきあかり」や「紅清水白桃」、「西王母」など24品種84本を栽培。収穫は6月下旬~9月中旬まで続き、「JAいるま野農産物直売所あぐれっしゅ川越」に出荷されます。今年は木々の成長から昨年の2倍にあたる約6トンを見込みます。
昨年に比べカメムシなどの発生が多くみられたが、防除や摘果を徹底したおかげで生育は順調。葉の色付きも濃く、良質な桃に仕上がっているといいます。
中島さんは「正解がないからこそ全ての作業が日々勉強。今後はさらなる販路の拡大を目指し、模索しながら愛情を込めた桃づくりに励みたい」と意気込みました。。