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所沢市が「オーガニックビレッジ宣言」
2025年6月6日

所沢市は5月20日、有機農業などに地域ぐるみで取り組む「オーガニックビレッジ宣言」を行いました。
県内では小川町に次いで2例目。同市では有機農業をはじめとする環境と調和の取れた持続的な農業を推進することで、農の多様性などを感じられる産地づくりを目指して、「生産」、「加工・流通」・「消費」の3分野での取り組みなどを強化していきます。
同市の面積は約72平方キロメートルで全体の約5分の1が農地。同市を含む武蔵野地域では、江戸時代から続く持続可能な伝統農法「武蔵野の落ち葉堆肥農法」が営まれ、2023年に世界農業遺産に認定されています。
土づくりのために堆肥や緑肥などの有機物を畑に入れる「環境再生型(リジェネラティブ)農業」に多くの生産者が取り組んでいます。
同市の実施計画「所沢市土から育む有機の産地づくり計画」によると、有機農業の栽培面積は、2023年度が6人で約11.7ヘクタール。29年度には12人で17ヘクタールに増やすことを目標としています。
また、生産分野における栽培技術の向上を目的とした講習会などの開催や加工・流通分野での共同出荷体制の試行などを計画に盛り込んでいます。消費分野では、学校給食等へ有機栽培農産物の試験導入をすることで、食農教育の促進や持続可能な農業への理解促進を図ります。
同市農業振興課の職員は「オーガニックビレッジ宣言をきっかけに、農産物が栽培されてから、実際に食卓までに並ぶまでの工程に興味を持ってもらい、農業について考えてもらえたら嬉しい」と話しました。