サツマイモのつる割病による被害と対策について

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埼玉県川越農林振興センター

農業支援部
TEL.049-242-1804

(1)症状

つる割病は、植え付けて間もない活着期から、収穫期まで発生します。発病した株は、葉が黄化してしおれ、下葉から徐々に落葉し、やがて枯死します。このような株のつるの地際部は、縦に大きく裂け、茎の繊維が目立ち、典型的なつる割れ症状となります(写真1)。一方、つる割れ状にならず、つるが地下部から黒褐色に腐ってくることもあります。
また、収穫期近くに発症した株では、つるの一部だけが枯れることもあります。こういった株では、つる割れ症状が、サツマイモのなり首にまで及ぶことがよくあります。枯死した茎の表面には、白色のカビを多数形成し、これが残渣とともに土壌中に残り、翌年の伝染源になります。

写真1 つる割れ症状(写真提供:HP埼玉の農作物病害虫写真集

(2)対策

①土壌消毒

登録のある薬剤を使いましょう。気温や土壌水分が適切な時に処理し、その後必ず被覆を行います。使用する薬剤の説明書きに従って処理しましょう。

②品種の選定

品種により、抵抗性に差があります。「ベニコマチ」、「べにまさり」や「シルクスイート」は弱く、「ベニアズマ」は中程度、「べにはるか」は比較的強いです。前年度に発病が多発したほ場では、抵抗性のある品種を選ぶとよいでしょう。

③健全な苗を選ぶ

なるべくウイルスフリー苗から採苗しましょう。また購入する場合は、健全な苗を選ぶようにします。

④苗消毒を行う。

植え付け前に、苗消毒を行いましょう(表1)。近年は、ベノミル水和剤(ベンレート水和剤)に対する耐性菌が確認されているため、ベノミル水和剤を使用しても、発病が見られる場合は、別系統のトリフルミゾール水和剤(トリフミン水和剤)を使用しましょう。

農薬通称 使用時期 希釈倍数 使用方法 植え付け前の使用回数 成分 FRAC
トリフミン
水和剤
植付前 500倍 17時間苗基部浸漬 1回 トリフルミゾール F:3
ベンレード
水和剤
植付前 500~1000倍 20~30分間苗浸漬 1回 ベノミル F:1
表1 植え付け前の苗消毒について(令和8年2月13日現在)

⑤罹病した株はとりのぞく。

罹病した株はなるべくほ場から除去しましょう。その後補植する場合は、必ず苗消毒を行うようにします。

*農薬を使用する際は必ず使用農薬のラベルを確認しましょう。

農薬の飛散防止に努め、使用記録簿をつけましょう。