つる割病は、植え付けて間もない活着期から、収穫期まで発生します。発病した株は、葉が黄化してしおれ、下葉から徐々に落葉し、やがて枯死します。このような株のつるの地際部は、縦に大きく裂け、茎の繊維が目立ち、典型的なつる割れ症状となります(写真1)。一方、つる割れ状にならず、つるが地下部から黒褐色に腐ってくることもあります。
また、収穫期近くに発症した株では、つるの一部だけが枯れることもあります。こういった株では、つる割れ症状が、サツマイモのなり首にまで及ぶことがよくあります。枯死した茎の表面には、白色のカビを多数形成し、これが残渣とともに土壌中に残り、翌年の伝染源になります。
登録のある薬剤を使いましょう。気温や土壌水分が適切な時に処理し、その後必ず被覆を行います。使用する薬剤の説明書きに従って処理しましょう。
品種により、抵抗性に差があります。「ベニコマチ」、「べにまさり」や「シルクスイート」は弱く、「ベニアズマ」は中程度、「べにはるか」は比較的強いです。前年度に発病が多発したほ場では、抵抗性のある品種を選ぶとよいでしょう。
なるべくウイルスフリー苗から採苗しましょう。また購入する場合は、健全な苗を選ぶようにします。
植え付け前に、苗消毒を行いましょう(表1)。近年は、ベノミル水和剤(ベンレート水和剤)に対する耐性菌が確認されているため、ベノミル水和剤を使用しても、発病が見られる場合は、別系統のトリフルミゾール水和剤(トリフミン水和剤)を使用しましょう。
| 農薬通称 | 使用時期 | 希釈倍数 | 使用方法 | 植え付け前の使用回数 | 成分 | FRAC |
| トリフミン 水和剤 |
植付前 | 500倍 | 17時間苗基部浸漬 | 1回 | トリフルミゾール | F:3 |
| ベンレード 水和剤 |
植付前 | 500~1000倍 | 20~30分間苗浸漬 | 1回 | ベノミル | F:1 |
罹病した株はなるべくほ場から除去しましょう。その後補植する場合は、必ず苗消毒を行うようにします。
*農薬を使用する際は必ず使用農薬のラベルを確認しましょう。
農薬の飛散防止に努め、使用記録簿をつけましょう。
埼玉県川越農林振興センター
農業支援部
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