JAいるま野広報 2017年3月号 No.251
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健康百科イラスト:宮下めい子生活情報佐久総合病院名誉院長 松島 松翠膠原病とは? 膠原(こうげん)病とは、一つの病気の名前ではありません。共通する特徴を持った複数の病気の総称です。本来はウイルスや細菌などの外敵から自分を守ってくれるはずの免疫細胞が、自分の体内の組織を攻撃する自己免疫の病気です。 膠原病で最も代表的なものは、関節リウマチですが、その他、全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎、多発性筋炎、強皮症、シェーグレン症候群などがあります。 このうち、関節リウマチ以外は、頻度が多い病気ではありませんが、共通して見られる症状がいくつかあります。 まず一つ目は、痛み、腫れ、こわばりなどの「関節の症状」、二つ目は、発疹、レイノー症状(手の指先が白から紫に変色し、赤くなって元に戻る)、皮膚硬化などの「皮膚の症状」、三つ目は、筋力の低下、筋肉痛などの「筋肉の症状」、四つ目は発熱、体重減少、リンパ節の腫れなどの「全身症状」が現れやすい症状です。 なかでも関節の症状は、現れ方や程度の差はあるものの、多くの膠原病に共通して見られます。ほとんどの患者さんは女性です。特に若年から中年の女性に起こりやすいため、女性ホルモンとの関わりがあるのではないかと考えられています。 もし気になる症状があれば、まずかかりつけ医を受診し、膠原病の疑いがあれば、病状に合った専門医を紹介してもらうのが良いでしょう。 病気や症状の程度によっては医療費が高額になることがあります。そのため、多くの膠原病が指定難病に認定され、医療費助成の対象になっています。担当医や自治体で確認されると良いでしょう。09「いるま野」2017年 3月号

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