JAいるま野広報 2016年7月号 No.243
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健康百科イラスト:宮下めい子生活情報佐久総合病院名誉院長 松島 松翠 肥満は体に余分な脂肪が付いた状態をいうのですが、これには、おなかの内臓周りに脂肪がたまる 「内臓脂肪型」と、皮膚のすぐ下に脂肪がたまる「皮下脂肪型」の二つのタイプがあります。おへそ回り (腹囲) を測ってみて、男性80cm、女性90cm以上あれば内臓脂肪型肥満が疑われます。内臓脂肪型肥満は、高血圧、糖尿病、脂質異常症、心筋梗塞、脳梗塞、などの命に関わる病気を起こしやすいので要注意です。 そこで肥満をなくそうと、強くダイエットするという人がいますが、それがあまり極端になってはかえって危険です。すなわち、まず大事な朝食を抜かないことです。昼間に取った食事のエネルギーは、消費の方向に働き、夜はエネルギーを蓄積する方向に働くので、夜遅く食べることは、肥満につながります。 次に早食いする(食事を済ますのが早い)と食べる量も増えます。いつもの倍ほどの時間をかけ、よくかみ、かむ回数(30回以上)を増やしてゆっくり食べれば、食べる量は自然に減らせます。 外食は脂質や塩分も多く、濃い味になりがちで、野菜も不足普通です。毎日測ると、どんな食事が体重に大きく反映しているかが分かります。気味です。丼物やそば類だけのメニューよりも定食を選ぶこと。 痩せるためといっても、ご飯などの主食は極端に減らさないこと。炭水化物を減らすと、体は必要なエネルギーをたんぱく質で代用するため、筋肉量が減少するだけでなく、かえって太りやすくなります。 体重はできれば毎日測りましょう。起床時より寝る前の方が1kgくらいは増えますが、翌日には戻るのが無理なダイエットにご用心09「いるま野」2016年 7月号

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