JAいるま野広報 2016年6月号 No.242
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08営農情報川越農林振興センター 農業支援部☎〇四九(二四二)一八〇四 農産加工品は、食品衛生法に則って安全・安心な生産を行う必要があります。 農産加工品を販売するうえで、衛生面で特に注意しなくてはならないことは、 1 食中毒を出さない 2 異物混入しないことです。 万が一「食中毒が出たら」、「異物混入があったら」、その商品だけでなく、販売している直売所等にも影響が出ます。 「まだ、気温が高くないから」「うちの加工品は大丈夫」といった油断や過信は禁物です。 日頃から、衛生管理について話し合ったり、作業前のチェックを習慣づけるなど、安全・安心に対する意識を持ち続ける心構えが必要です。1 食中毒防止の三原則 食中毒は一般的に梅雨(6月)〜初秋(9月)に多発します。しかし、近年天候の変動が大きくなったこともあり、一年を通じて食中毒発生の可能性があります。食中毒防止の三原則として、以下のことに気をつけてください。(1)病原菌をつけない まずは、食品に「病原菌をつけない」ということが大切です。 加工所の清掃は行き届いていますか?作業者は健康ですか?作業者の手指、使用する器具や容器を清潔に保ちましょう。〈健康管理〉 体調の悪い時、下痢の時には加工作業をしてはいけません。〈基本は手洗い〉 正しい方法を身につけて、こまめに手洗いをしましょう。 ① 手を洗う前に、時計・指輪など装飾品をはずす。また、爪は短く切りそろえる。 ②流水で軽く手を洗う。 ③石鹸を十分に泡立てる。 ④ 手のひらと甲、指の間を30秒ほど洗い、親指の付け根もくるくると洗う。 ⑤ 爪、指先を爪ブラシなどを使って念入りに洗う。 ⑥ 手首も念入りに洗い、流水でよくすすぐ。(20秒) ⑦ 使い捨てペーパータオル等で拭く。(タオル等は共用しない。) ⑧ 消毒用アルコールを手指によくすり込む。(2)病原菌を増やさない 病原菌が増殖するには、温度・水分・栄養が必要です。 《 温度 》 一般的な病原菌は、10〜60℃で増殖し、特に30〜40℃で急速に増殖します。このため、食品がこの温度帯になる時間を極力短くします。温度管理は確実に行いましょう。また、加熱した食品はなるべく早く冷ましましょう。 《 水分 》 製造に使用した器具・容器・ふきん等は、よく洗って乾燥することが重要です。 《 栄養 》 食品や食品残さは病原菌の栄養です。使用した器具・容器には食品や残さが残らないようよく洗いましょう。(3)病原菌をやっつける 食品はしっかり加熱しましょう。加熱殺菌は食品の特性に応じた適切で十分な温度と時間を守って行います。2 異物の混入を防ぐ 農産加工品の異物としては、髪の毛、昆虫、ばんそうこう、焦げ、輪ゴムなど様々なものが見つかっています。加工室に入る時は、外からの汚染源や異物の元となるものを持ち込まないようにします。 作業前のチェック項目は以下のとおりです。①健康チェックをする② 不要なものは加工所内に持ち込まない③清潔な服装で作業する④帽子とマスクを着用する⑤ 外履きから内履きへ靴を履きかえる。⑥粘着ローラーをかける⑦手洗いをしっかりとする 衛生管理に気を配って、安心・安全な農産加工品の生産販売に努めましょう。農産加工品の危機管理対策「いるま野」2016年6月号

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