①農作業事故について一般に危険な産業とされる建設業ですが、建設業よりも死亡率が高い産業があるのをご存じでしょうか。それが「農業」です。令和5年の調査によると、10万人あたりの農作業死亡事故件数は、建設業の2.5倍、交通死亡事故の5.3倍と非常に高い数値となっており、中でも農業機械による死亡事故は62%を占めています。事故は人のミスで起こると思われがちですが、必ず他の要因が重なっています。特に多いのは機械や器具が要因で起こる事故です。例えばフレームの装備されていないトラクタなど、農業機械自体の安全性に問題がある場合が挙げられます。②農業機械の安全な使い方〇乗用トラクタ農業機械による死亡事故の内、乗用トラクタの事故が41%と最も多く、③おわりに農作業安全と聞いてどこか他人事のあなたがいませんか?「いままで大丈夫だったから」「面倒くさいから」といった理由で安全に取り組まなかった結果、後悔している農業者が全国にたくさんいます。農作業事故はきちんとした対策を実施すればほとんど防ぐことができます。事前に対策をしっかりと行い、安全で効率的な農作業を行いましょう。【参考】一般社団法人農業機械化協会農研機構農作業安全情報センターitii.or.j)lil「いるま野」2025.10 ffrc.go.jkarte/(https://wwwoc3/.naro.anokp/bp/org/bran/anzenweb/index.htm)転倒転落事故が最も多く発生しています。転落転倒事故から命を守るために安全フレームを立ててからトラクタに乗りましょう。安全な空間(図1)に留まるにはシートベルトの着用が必須です。また、万一に備えてヘルメットを着用しましょう。〇刈払機傷害事故も含めると刈払機による農作業事故が最も多く発生しています。飛散物を避けるため、飛散物防護カバーを正しい位置に取り付けて作業してください。キックバックや飛散物を抑えるために図2を参考にして草刈りを行って下さい。図2のように一方向に草刈りを行うと草が絡まりにくく、効率が上がったという実験結果もあります。【本ページに関する問い合わせ】埼玉県川越農林振興センター 農業支援部 ☎049-242-1804刈らない左足を右足の隣まで動かして刈刃を元の位置へ図2(https://n安全域図1刈る右足を踏み込んで、左へ刈り始めるこの繰り返し常に右足が先行刈る右足を一歩踏み込んで、左へ刈り始める07農作業事故を防ぐには
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