JAいるま野 広報誌 2022.12|No.318
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代々農家の家柄だった髙橋さんは、農業とは程遠い都内のサラリーマンとして勤めていました。2012年に農地を受け継いだ髙橋さんは「このままだと遊休農地になってしまう。どうにか活かしたい。自分の土地を有効活用できないか」と模索していました。祖父は、昔から池で淡水魚の養殖をしていたため、畑のほかに池も受け継ぐことになった髙橋さん。「今後、池ではなく畑にしたほうが良いのではないか」と考えました。当時28歳の頃、さまざまな理由から池を畑に転換し、2014年には地元生産者に貸すなどして7、8年間有効活用していました。就農を決めた2019年4月には、日本農業大学校に通い露地野菜の栽培方法や肥料、農薬などの基礎知識を学んだほか、JA西部果樹部会に所属し、部会長からブドウの剪定や摘粒、販売のノウハウを学ぶなど、本格的に農業の道を歩み始めました。今では、坂戸市の「認定新規就農者」と「さかど自慢の逸品」に 「将来は、観光農園を営みたいで認定されているほか、スマート農業として自動灌水設備やロボット草刈り機、温湿管理システム、ネットワークカメラなどを積極的に導入しています。「やはり、ひとりで作業していると灌水や温湿管理、雑草の管理などをやりきることは困難です。経費はかかりますが、作業が断然楽になりその分芽かきなどの栽培管理に集中できます」と話します。髙橋さんはほかにも、坂戸カントリーエレベーター(CE)から出たもみ殻を、果樹やサツマイモ、養蜂に使用するなど循環型農業にも取り組んでいます。サラリーマンから農業に転職した髙橋さんは、今でも農業を追求し熱心に勉強中です。試行錯誤して始めた果樹栽培。髙橋さんは、今後の意気込みをこう語ります。す。若者をターゲットとしてブドウの栽培面積も拡大したい。ブドウ狩りはもちろん、サツマイモ掘り体験なども始め、家族連れやカップルなstores.jp/)髙橋さんの笑顔がまたどの良い思い出づくりに貢献したいです。やはり、お客さまの笑顔が一番の励みですからね」。髙橋さんは現在、リアルな情報を幅広い世代に届けたいという想いからSNS(公式LINEやインスタグラム、ブログ)を活用し、生育状況や販売状況などを更新中。最近は、予約サイトも開設しました。(https://お客さまをも笑顔にし、三芳野フルーツファームは笑顔に包まれた観光農園と生まれ変わることでしょう。miyoshitfarmnofrui.     農地を受け継ぎ守っていきたいサラリーマンから農業の道へ若い世代にも届くSNSを活用笑顔溢れる「観光農園」目指して03三芳野フルーツファームのインスタグラム。長文になる投稿はブログを活用するなど、SNSを使い分けています。坂戸CEからもらったもみ殻。もみ殻の良さなども独学で学んできました。ロボット草刈り機できれいになった圃場。ブドウの収穫期には、夜間の獣害対策にもなるとのこと。ようやく初狩りを迎えたブドウ。地元の方からも「甘い!」と好評だそうです。

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