JAいるま野 広報誌 2022.4|No.310
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   梅の産地として知られる越生町で、「山口農園」を営む山口由美さん。2月中旬、由美さんは300本を超える梅の木の剪定作業で大忙し。「梅の花が咲くまでに終わらせないと…」と黙々と作業に励みます。同園では毎年初夏を迎えると、生梅のもぎ取りや梅ジュースづくりなどの農業体験を行っています。そうした中、体験だけでは伝えきれない梅の魅力を〝料理〟を通じて伝えようと昨年5月、〝梅で人と人とをつなぐ〟をコンセプトに「梅凛caff e」をオープンしました。同園に併設したお店は、75年前に蚕の飼育に使用されていた建物をリノベーション。昔ながらの外装がレトロな雰囲気を醸し出します。 「梅凛caff e」の店長は曜日ごとに変わるため、日替わりで違ったメニューを楽しむことができます。中でもイチ押しのメニューは、樹齢92年の梅の木などから収穫した梅干しの食べ比べ。梅は品種ごとに特徴が異なるため、自分の好みを知るキッカケになるかもしれません。オススメのデザートは、娘さんが焼いた生地に「織姫」を原料にした餡などを挟んで味わう「手作り梅ドラセット」。人気の梅ジュースとの相性も抜群です。また、毎週土曜日には、お父さまと一緒に作るオリジナルのピザを味わうことができます。剪定枝を薪として使い本格窯で焼いた手作りピザは、老若男女を問わず大好評です。「梅凛caff e」には常連客も多く、中には農業を手伝ってくれるお客さまもいるとか。まさに 〝人と人とのつながり〟を生み出すお店と言えるでしょう。由美さんは「梅は、目で楽しむことができる。また、鼻で香りを感じ、舌で味わうこともできる。より多くの方に思う存分、梅を堪能してもらえたらうれしい」と笑顔を見せました。梅が持つ魅力を堪能〝人と人とをつなぐ〟憩いの場05「いるま野」2022.4❶❶❷❷❸❸「皮が薄いので優しくね」と「べに梅」をゆっくりお皿に取り分けます。どれも梅を使った自慢の料理。自園で収穫した野菜ピザ❶は、3種類の自家製ドレッシングで召し上がれ。/「彩のきずな」を使用した大きいおにぎり❷と「手作り梅ドラセット」❸はどちらも大人気!店内では、梅の加工品も販売しています。「ぜひ、自宅でも自慢の梅を味わってください!」店内のテーブルなどは当時、蚕の飼育に使用されていた木材を使用。地元の方とは、昔話で盛り上がります。越生町上野東山口農園梅凛caff e

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