JAいるま野 広報誌 2022.4|No.310
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昨年は、4〜5月の育苗時期に1日の気温差が大きい日があり、5月植えの栽培では水稲のムレ苗が問題となりました。ムレ苗になると、その年の収量減や品質低下につながりますので、基本技術の励行を心掛けましょう。床土は、熱処理等により滅菌さ① れた「水稲育苗培土」の購入・利用がオススメです。自分で床土を作る場合は、畑の土は使用せず、病気の発生がなかった水田の土を使用しましょう。② 床土は㏗■■■〜■■■が最適です。■■■以上は、立枯病が発生しやすくなります。育苗箱や保温資材は、事前の洗③ 浄・消毒が重要です。とくに、前作や前々作で立枯病等の発生があった場合は、必ず消毒しましょう。① 品種特性を保持するため、種子更新は必ず行いましょう。充実した種子を選ぶため、塩水② 選を行います。水10㍑に対し、うるち米なら■■■㌔㌘、もち米なら■■■㌔㌘の食塩を溶かした液に種もみを入れ、浮いてきたもみを取り除きます。塩水選後は、必ず水洗いし、塩分をよく洗い流しましょう。③ 種子伝染する病害虫(いもち病、ばか苗等)を防除するため、種子消毒を行います。種子消毒には温湯消毒と薬剤による消毒があり、温湯消毒はJAいるま野で受け付けていますので、事前に実施日時等を確認しておきましょう。種もみを一斉に発芽させるた④ め、必要な水分を吸収させる浸種を行いましょう。浸種は水温×日数=100℃(コシヒカリは120℃)が目安で、水温15℃の場合は約7日間となります。なお、水温が10℃以下では、発芽不良等を生じる場合があります。浸種後は催芽機などで30℃に加① 温し、はと胸状態(図参照)になるまで芽出しを行います。加温時間は、一晩を目安としましょう。② ① ② を25〜35日前に播種します。また、苗の種類に合わせ、適量播種と育苗日数による健苗育成を心掛けましょう。稚苗は催芽もみ200〜220㌘を15〜20日前に播種し、中苗は催芽もみ100〜125㌘播種後は被覆資材の利用による保温を図り、発芽を促進しましょう。育苗期間中のかん水は、床土の表面が乾いた朝〜午前中に1回が基本です。天候条件や土の乾き方に合わせて、育苗初期は1〜3日程度おき、後半は朝と昼に実施し過湿・過乾を避けるようにしましょう。温度は、35℃以上の高温や10℃以下の低温を避け、表を参考に適温を保ちムレ苗の発生を防ぎましょう。稚苗は葉齢■■■葉程度で草丈13㌢程度、中苗は葉齢■■■葉程度で草丈重要病害虫対策のため、田植え② 前の箱施用剤散布がオススメです。「彩のきずな」は紋枯病に、「コシヒカリ」はウンカ類に登録のある箱施用剤を使用しましょう。床土の準備1 2 種もみの準備種まき3 育苗中の管理田植え5  ①  昼  夜03「いるま野」2022.415㌢程度が田植えの適期です。播種当日〜3日頃まで播種後4日〜7日頃まで播種後8日〜田植えまで・ 20℃前後で太陽光や外気に当てる・ 田植え4〜5日前には外気に当てるが、9℃以下は厳禁【本ページに関する問い合わせ】川越農林振興センター 農業支援部 技術普及担当 ☎049-242-1804時期20〜25℃・35℃以上にしない・初期に直射日光に当てない20〜25℃表 育苗期の温度管理適 温30℃図 はと胸状態の  種もみ15〜20℃・15℃以下にしない10〜15℃4 水稲の育苗管理について

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