JAいるま野 広報誌 2022.3|No.309
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サトイモの健全な生育を確保するための第1ステップとして、植え付け前の「種芋消毒」を実施しましょう。病原菌は、種芋の表面に付着している土から検出されています。また、種芋の表面に土が付着していると、その部分には消毒液が届かずに効果を発揮できません。このため、まず種芋の表面を洗浄して土を落とすとともに、劣化・腐敗した種芋を選別して除去する必要があります。以下の①〜⑥までの手順を参考にして、種芋洗浄・消毒を行ってください。  腐った芋を除き、割れや変色のない芋を残します。この時、出荷時のように選別しておくと、次以降の作業が楽になります。  使用水から菌の再汚染がないようにするため、ケミクロンGの5万倍希釈液(10㍑あたり■■■㌘)で消毒した用水に、種芋を入れたコンテナごと水につけて2〜3回上下に振り洗いします。(※ケミクロンGは農薬ではありません)洗浄時に浮いた芋は、取り除き  処分します。また、洗浄を繰り返し行うと、底の部分に土が溜まるので、適宜水を交換します。(※乾燥すると種芋が浮きやすくなるため、掘り上げ後、すぐに洗浄してください)日陰で1日程度乾燥させます。  その際は、低温にならないように注意してください。ベンレートT水和剤20を用いて  種芋の消毒を行います。消毒の方法には2通りあります。「浸漬」または「粉衣」で実施する方法です。   「浸漬」は、20倍希釈液(10㍑あたり■■■㌘)に1分間浸漬します。  「粉衣」では、種芋重量の■■■〜薬剤を付着させます。この場合は、  約■■■〜■■■個入ります。作付面積10㌃少量ずつ実施すると良いでしょう。手順④を参照してください。つ洗浄・消毒をする場合に、60㌘前後の種芋がコンテナ1ケースあたりあたりの種芋数を約2千個とすると、す。・消毒をした日から2〜3日以内に植えます。・4月半ば以降は芋の腐りが早まるため、4月上旬までに植えます。・1週間程度、出芽が遅くなる場合があります。・風乾後、毛布で被覆をするなどして、植えるまで種芋を冷やさないようにします。・収穫後まで種芋が残る場合があるため、出荷調整時に出荷物に種芋が混ざらないよう十分に注意してください。サトイモ生育期に、疫病対策で使用する散布薬剤についても準備しておきましょう。(※ペンコゼブ水和剤、ダイナモ顆粒水和剤、アミスター展着剤スカッシュ、ドライバー等)種芋洗浄・消毒の手順1 手順① 手順② 種芋の粗選別洗浄手順③ 浮いた芋の除去手順④ 風乾手順⑤ 消毒手順⑥ 風乾種芋消毒後の注意点その他3 07「いるま野」2022.3■■■%の薬剤を使用して種芋表面に薬剤・資材名称ケミクロンGベンレートT水和剤20・登録情報確認:令和3年12月・農薬を使用する際はラベルを必ず確認してください。・農薬の飛散防止に努めてください。・農薬の使用記録簿を付けてください。                     表 種芋洗浄・消毒に必要な薬剤および資材10〜15回程度の洗浄・消毒で済みま20フロアブル、ジーファイン水和剤、50㍑の容器でコンテナ1ケースず【本ページに関する問い合わせ】川越農林振興センター 農業支援部 技術普及担当 ☎049-242-18042 希釈倍数50,000倍20倍備考水10㍑に0.2㌘水10㍑に500㌘サトイモの疫病等の対策(植え付け前)

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