JAいるま野 広報誌 2022.2|No.308
7/20

春■■整■■枝■は、新芽の品質に大きく影春肥と芽出し肥の合計施用量は成木園で10㌃あたり、窒素成分で18㌔㌘が目安です。春肥施用は、有機質肥料を主体とし2月末から行います。施用後は断根が多くならないように注意しながら、浅めに耕うんして肥料と土壌を混和させます。芽出し肥の施用適期は4月上旬で、速効性の窒素肥料を用います(硫安、 燐硝安加里など埼玉県施肥基準で10㌃あたり、窒素成分で6〜9㌔㌘)。肥効を高めるため、圃■■■場■に十分な水分がある時に施用し、軽く耕うんしましょう。寒干害により生じた枯死部(枝葉)を除去することにより、摘採時に混入することなく品質低下を防ぐことができます。3月中〜下旬に行うようにしましょう。響します。摘採面を平らにし、一番茶の新芽に古葉が混ざらないようにしましょう。通常、春整枝は3月下旬に行います。一般的には、4月以降の整枝は収量を低下させます。一方で早すぎる整枝は、寒の戻りなどによりダメージを受け、かえって新芽の生育が遅れ不揃いになります。気温の推移を見ながら作業をしましょう。標準的な成木園での整枝位置は、前年の秋整枝前の最終摘採・整枝位置から3〜4㌢上です。浅すぎると摘採できる芽数が少なくなり、深すぎると個々の芽の生育が劣り、いずれも減収傾向となります。春整枝以降は、晩霜対策をしっかり行いましょう。萌芽前でも実施してください。ファンの作動設定温度は、圃場で最も冷えると思われる場所の樹冠面中央部で3℃が標準です。センサーはこの位置に付けるようにしましょう。また、氷水にセンサーを浸けるなど、試運転を必ず行いましょう。ファンは回るか、首は振るかなども必ず確認してください。⑴カンザワハダニ越冬直後の3月中旬から薬剤防除を行うと効果的です。茶園を観察し、20%の葉裏に寄生していたら防除します。目安としてがいたら防除します。ハダニの観察には、虫眼鏡が必要です。⑵クワシロカイガラムシプルートMCは、3月末までに散布しましょう。散布は、茶樹の枝・幹にしっかりかかるように丁寧に行います。プルートMCが散布できない地域では、マシン油乳剤で防除します。また、2、3月で2回散布すると効果が高まります。クワシロカイガラムシによる枯れこみが多くみられる場合は、深刈り更新や台切り更新をして、5月下旬に薬剤防除をすると効果的です。お茶の味を構成するアミノ酸やミネラル等を豊かにするためには、土壌肥料のバランスと堆肥による土づくりが大切です。年1回は、土壌診断をしましょう。自家製堆肥は、剪定枝や米ぬか等を切り返して作成します。秋肥前に1反あたり1〜2㌧の施用が目安です。未熟な堆肥は、コガネムシ害が心配されます。また、鶏糞は石灰分量が多いので、使用する場合は注意してください。農薬を使用する際は必ずラベルを確認しましょう。農薬飛散防止に努め、使用記録簿をつけましょう。1 春肥と芽出し肥越冬中の被害枝、葉の除去2 春整枝3 防霜対策の準備・実施4 病害虫防除6 土づくり(秋)07「いるま野」2022.2                    20枚の葉を観察し、4枚以上にダニ【本ページに関する問い合わせ】川越農林振興センター 農業支援部 技術普及担当 ☎049-242-18045 今後の茶園管理について

元のページ  ../index.html#7

このブックを見る