JAいるま野 広報誌 2020.11 | No.294
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トマトの出荷は10月中旬から。自家販売をはじめ、JA農産物直売所や富士見市内の量販店に出荷します。 現在、10月中旬から始まる出荷を前に、大忙しの利江さん。帰宅後には夕食の準備が待っています。さぞかし、お疲れかと思いきや…。加工品づくり 「夢工房」。自宅脇に併設された加工場の名称です。夜8時過ぎ、利江さんの1日はまだ終わりません。地元、富士見市のふるさと納税の返礼品としても人気の高い「トマトジャム」をはじめ、トマトのコンポート、田舎まんじゅうなどを作ります。 この日は、「トマトジャム」づくりに取り掛かります。約70〜80玉分のトマトをペースト状にし、鍋で焦げ付かないよう丁寧に煮込んでいきます。その後、一旦冷凍庫で凍らせ自然解凍し、砂糖とレモン果汁を投入。再び煮詰めて、ようやく完成です。 ジャムは完熟トマトを使った「トマトジャム」と、熟していない緑色のトマトで作った「グリーントマトジャム」の2種類。数日かけてトマト本来の味を凝縮させた本格派です。利江さん曰く、「パンやヨーグルトとの相性は抜群。甘さは抑え目なので、調味料としてもオススメ」と自信を見せます。 手づくりジャムは、JA農産物直売所「いるマルシェ」や「あぐれっしゅふじみ野」などで販売(不定期・数量限定)。ぜひ、お試しあれ!農業は生きる糧 さて、多忙を極める利江さん。自らも「体を動かしている方が性に合っている」と話します。しかし毎日毎日、大変ではないのでしょうか?本音を訊いてみました。 「農業は生きていく糧。自ら育てた野菜を食べる幸せと、お客様からの〝美味しいね。また来るね〞の声が何よりの励みになる。これぞ、農業の魅力!」 利江さんからは満面の笑みがこぼれます。そして、最後にこう付け加えました。 「笑っていれば苦労もなし!好きな人に嫁ぎ、好きな農業ができる。こんな幸せなことはない」 この春、朗報が舞い込んできました。息子の洋平さん(42)が、都内から戻ってきたのです。洋平さんは「新井トマトファーム」の後継者。以来、利江さんとはハウス内で作業を、則幸さんとは初めての稲刈りも経験しました。今後は、自ら育てた野菜を使ってカフェも開きたいとか。「新井トマトファーム」の未来はこれからも安泰のようです。ジャムは2種類。「トマトジャム」㊧と、「グリーントマトジャム」㊨。トマトをじっくりと煮込みます。作業は深夜に及ぶことも…。トマト同様、水耕栽培するワサビ菜。農業のイロハは、義母から教えてもらいました。05「いるま野」2020.11

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