JAいるま野 広報誌 2020.11 | No.294
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2人で出荷の準備。収穫した野菜は自家販売をはじめ、狭山市内の量販店などへ出荷します。 妹の寿璃さんは、卒業後すぐに就農。今年で7年目を迎えます。「童心に帰り、子どもたちと一緒に泥んこ遊びをすることも」とお茶目な一面も。趣味はカラーコーディネート。農作業用のTシャツは、寿璃さん自らデザインしたものです。 「ここぞという時の力は凄いものを持っている。これからはその力をもっと見せてほしい」と萌子さんはハッパを掛けます。 寿璃さんは「小泉野菜農園」のホープとも言える存在なのです。こだわりの野菜作り もともと、「小泉野菜農園」は古くから続く茶農家でした。その後、父、芳昭さんの代になり野菜に転作。その姿を幼少の頃から見てきた2人にとっては、「農業を職業にする」ことはごく自然の流れでした。「農業は子どもの頃から習慣だった。自分たちにはこれしかないと思った」と口を揃えます。 2人が就農し、野菜づくりがさらに軌道に乗ってきた「小泉野菜農園」。萌子さんは「いつも自信を持って出荷している」と話します。その裏付けは、こだわりの野菜づくりにあります。 そのこだわりとは、極限まで水分を与えず甘みを十分に引き出すこと。同園で収穫するトマトやイチゴは、この方法で栽培しています。目標は規模拡大。「美味しかった」のために… 明け方5時半すぎ。2人の姿は、今日も自宅前のビニールハウスにありました。「いまだに、朝は苦手」と苦笑いの寿璃さん。朝早くから収穫作業に精を出します。萌子さんは、収穫したばかりの野菜の荷積みからスタート。量販店などへの出荷は、主に萌子さんが担当します。 普段は息の合った2人。たまにはケンカをすることもあるとか。 「お互いに言いたいことを言い合っているけど、歳を重ねるごとに仲も深まっている。これも農業に携わっているおかげかな」 最後に、今後の目標について訊ねてみました。 「目標は父を超え、ハウス栽培の規模を拡大すること。体力仕事だし、オシャレも出来ず大変なことばかりだけど、お客さまからの〝美味しかった〞のひと言のために、これからも頑張っていきたい」 顔を見合わせ、頷き合う2人。最後まで息がピッタリです。 元気と笑顔がトレードマークの農業姉妹。威勢の良い声を皮切りに、今日も「小泉野菜農園」の1日が始まりました。寿璃さんデザインのオリジナルTシャツ。父は恥ずかしがって着ません…とのこと。トマト苗の植え付け準備をする萌子さん。新規就農を目指す女性の方へ「もっと気軽にチャレンジを!」とエールを送ります。03「いるま野」2020.11

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