JAいるま野 広報9月号
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 田植え後、5月下旬以降の高温と日照不足で軟弱徒長気味に生育しました。出穂期は、5月上旬植えは昨年より5日程度前進傾向にありましたが、田植え時期が遅くなるにつれ平年並に近づきました。 今後の天候によって、登熟の進み方は変わっていきますが、作業の直前になって慌てることのないよう、早めの準備を心掛け、収穫適期を逃さないようにしましょう。1 早期に落水しない 早期落水は、玄米の品質低下を招く大きな要因となります。 水の抜け方や土質など、圃ほじょう場の条件によって前後しますが、落水は出穂後30日を経過してから行いましょう。2 適期刈り取りの実施 刈り取り適期は、出穂後の積算温度(表参照)と籾の色の変化(図参照)で判断します。 とくに、気温の高い年は籾の色の変化だけでは刈り遅れるので、積算温度を中心に収穫適期を判断し、品質の高い米を収穫してください。3 適切な乾燥調製の実施 自宅の乾燥機を使う場合は、送風温度を40℃以下、乾燥仕上げの水分を14.5%〜15%に調整します。 なお、収穫前の降雨などで高水分となった籾を急激に乾燥すると胴割れ米が発生し、品質低下の原因となります。 また、乾燥後は放冷を十分に行い、籾の温度が下がってから籾すりを行いましょう。4 翌年作への準備 収穫が終わった圃場に残った稲わらや籾殻は、早めにすき込んでおきましょう。 気温が下がってからすき込みを行うと、土中の微生物の活動が低下し、翌年の田植えまでに有機物の分解が進みません。 田植え時に残っている有機物は、水温の上昇とともに有毒ガスを発生させるため、苗の活着を妨げてしまいます。 石灰窒素の施用などにより、腐熟を促進することも効果的です。健全な根の発育を目指し、水田の土づくりに努めてください。【本ページに関する問い合わせ】川越農林振興センター 農業支援部 技術普及担当 ☎049-242-1804完熟籾帯緑色籾帯緑色部分品質向上に向けた水稲適期収穫について図 の色の変化表 出穂後の積算温度品  種積 算 温 度帯緑色割合出穂後日数コシヒカリ950~1,150℃10~15%35~44日彩のきずな900~1,200℃10~50%35~48日彩のかがやき1,010~1,250℃25~55%44~58日埼玉県農業大学校学生募集 埼玉県農業大学校では、令和3年度入学生を募集しています。同校では、農業および関連産業の担い手としての実践力を養うため、生産から加工、流通、販売、消費まで一貫した学習を行います。また、二年課程と一年課程があり、各種資格・免許取得の機会があります。加えて、通学困難な方は寮に入ることも可能です。【試験日程】●推薦入試 令和2年10月29日 (出願期間 10月1日 〜13日)●一般入試 令和2年11月27日 (出願期間 11月2日 〜13日) 願書や募集案内は、川越農林振興センターや各市町農政担当課のほか、埼玉県ホームページからも入手が可能です。http://www.pref.saitama.lg.jp/soshiki/b0921/【問い合わせ先】農業大学校入試・教務調整担当 ☎048(501)6845川越農林振興センター        新規就農担当 ☎049(242)180409「いるま野」2020.9

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