JAいるま野 広報誌 2020.2 | No.286
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【本ページに関する問い合わせ】川越農林振興センター 農業支援部 技術普及担当 ☎049-242-18041 春肥 春肥施用は2月末から行い、施用後は断根が多くならないように注意しながら、浅めに耕うんして肥料と土壌を混和させます。 春肥の施用量は、成木園で10a当たり窒素18㎏が目安で有機質肥料を主体とします。ただし速効性の肥料は1回につき、10a当たり窒素成分で10㎏を超えないようにし、できるだけ分施を心掛けましょう。2 越冬中の被害枝、葉の除去 寒干害により生じた枯死部(枝葉)を除去しておくと、摘採時に混入することなく品質低下を防げます。3月中〜下旬に行うようにしましょう。3 防霜対策の準備・実施 春整枝以降は晩霜対策をしっかり行いましょう。萌芽前でも実施してください。ファンの作動設定温度は、圃ほじょう場で最も冷えると思われる場所の樹冠面中央部で3℃が標準です。 氷水にセンサーを浸けるなど、試運転を必ず行いましょう。ファンは回るか、首は振るかなども必ず確認してください。 4 芽出し肥の施用 施用適期は4月上旬で、速効性の窒素肥料を用います。(硫安、燐硝安加里など) 芽出し肥はあくまで春肥の一部なので、春肥との合計が窒素10a当たり18㎏となるようにします。肥効を高めるため、圃場に十分な水分がある時に施用し、軽く耕うんしましょう。5 病害虫防除⑴ カンザワハダニ 越冬直後の3月中旬から薬剤防除を行うと効果的です。 茶園を観察し、葉裏の20%が寄生していたら防除します。目安として20枚の葉を見て4枚以上にダニがいたら防除します。いなければ防除の必要はありません。様子を見ながら行いましょう。⑵ クワシロカイガラムシ プルートMCは3月末までに散布しましょう。散布は茶樹の枝・幹にしっかりかかるように丁寧に行います。プルートMCが散布できない地域ではマシン油乳剤で防除します。2、3月で2回散布すると効果が高まります。クワシロカイガラムシによる枯れこみが多く見られる場合は深刈り更新や台切り更新をして、5月下旬に薬剤防除をすると効果的です。6 土づくり(秋) お茶の味を構成するアミノ酸やミネラル等を豊かにするためには、土壌肥料のバランスと堆肥による土づくりが大切です。年1回は圃場ごとに土壌診断をしたいところです(表)。 自家製堆肥は、剪定枝や米ぬかなどを切り返して熟成させます。秋肥前に1反あたり1〜2tが目安です。 未熟な堆肥は、コガネムシ害が心配です。また鶏糞を使用する場合は、石灰が多いので注意してください。表 茶園の土壌基準(火山灰土壌 農水省)pH(H₂O)4.0-5.0CEC25 CaO174-223mg/100g乾土MgO20-31mg/100g乾土K₂O15-23mg/100g乾土有効態リン酸10-75mg/100g乾土EC(施肥前)1mS/cm今後の茶園管理について07「いるま野」2020.2

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