JAいるま野 広報11月号
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 今年も小麦栽培が始まる時期が近づいてきました。排水対策、追肥、赤かび病の防除等により、収量・品質の向上を図りましょう。1 圃ほじょう場の準備 ⑴ 排水対策 水田圃場では、湿害による生育不良が発生しやすくなります。図1のように、圃場の周囲及び圃場内に5〜10m間隔で明めいきょ渠(排水溝)を設置しましょう⑵ 耕うん整地 深さ15㎝を目標にロータリー耕を行いましょう。砕土・整地が粗いと、出芽・初期生育が悪くなるので、細かく丁寧に行います。 ⑶ 土壌改良資材・元肥 10aあたり苦土石灰80〜100㎏を施用し、酸性の土壌を中和しましょう。元肥は品種により施肥量が異なるので、表1を参考にしてください。2 播種 ⑴ 時期  11月中旬〜下旬 ⑵ 播種量  さとのそら  5〜7㎏  ハナマンテン 5〜6㎏   種子消毒(乾燥種子10㎏に対し、ベンレートTコート50gを粉衣)を行います。3 麦踏みの実施 3葉期から茎立期にかけて麦踏みを実施します(年内に1回、2週間以上間隔を空けて3回以上)。初期生育の促進、穂数の確保、過繁茂の防止等の効果があります。4 追肥 元肥が一発肥料でない場合は、追肥を行います(表1)。 ⑴ 「さとのそら」の追肥   茎立期の前に、10aあたり窒素成分で4㎏施用します。 ⑵ 「ハナマンテン」の追肥   茎立期の前に10aあたり窒素成分で2㎏施用します。   その後、出穂期に10aあたり窒素成分で2〜4㎏施用します。5 赤かび病の防除 赤かびの発生は、かび毒産生の危険があるため、必ず防除しましょう。 ⑴ 時期  出穂後7〜10日後(開花期) ⑵ 薬剤  トップジンM水和剤   1,000〜1,500倍液を10aあたり150ℓ散布6 適期収穫 粒の緑色が抜けて、粒に爪痕がわずかにつく硬さになり、穂が湾曲し始めた頃が収穫適期です。適期を逃さず収穫しましょう。図1 明渠(斜線部)設置のイメージ5~10m表1 施肥基準(成分量) (単位:kg/10a)品種名元肥追肥(硫安又は尿素)NPKNさとのそら6664ハナマンテン5554~6(1回目 2)(2回目2~4) 令和元年9月1日現在の農薬登録内容で作成。農薬を使用する際には、必ずラベルを確認しましょう。農薬の飛散防止に努め、農薬の使用記録簿を付けましょう。【本ページに関する問い合わせ】川越農林振興センター 農業支援部 技術普及担当 ☎049-242-1804小麦栽培のポイント07「いるま野」2019.11

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