JAいるま野 広報9月号
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 田植え後からこれまでの気象状況は、気温・日照時間ともに6月までは順調に推移しましたが、7月の低温寡日照のため生育は停滞しました。このため、出穂期は昨年より遅く平年並となりました。 今後の天候によって、登熟の進み方は変わっていきますが、作業の直前になって慌てることの無いよう、早めの準備を心掛け、収穫適期を逃さないようにしましょう。①早期に落水しない 早期落水は、玄米の品質低下を招く大きな要因となります。 水の抜け方や土質等、圃ほじょう場の条件によって前後しますが、落水は出穂後30日を経過してから行いましょう。②適期刈取りの実施 刈取り適期は、出穂後の積算温度(表1)と籾の色の変化(帯緑色籾割合・図1参照)で判断します。 特に、気温の高い年は籾の色の変化だけでは刈遅れるので積算温度を中心に収穫適期を判断し、品質の高い米を収穫してください。③適切な乾燥調製の実施 自宅の乾燥機を使う場合は、送風温度を40℃以下、乾燥仕上げの水分を14.5%〜15%に調整します。 なお、収穫前の降雨等で高水分となった籾を急激に乾燥すると胴割れ米が発生し、品質低下の原因となります。 また、乾燥後は放冷を十分に行い、籾の温度が下がってから籾すりを行いましょう。④翌年作への準備 収穫が終わった圃場に残った稲わらや籾殻は、早めにすき込んでおきましょう。 気温が下がってからすき込みを行うと、土中の微生物の活動が低下し、翌年の田植えまでに有機物の分解が進みません。 田植え時に残っている有機物は、水温の上昇とともに有毒ガスを発生させるため、苗の活着を妨げてしまいます。 石灰窒素の施用等により腐熟を促進することも効果的です。健全な根の発育を目指し、水田の土づくりに努めてください。【本ページに関する問い合わせ】川越農林振興センター 農業支援部 技術普及担当 ☎049-242-1804品質向上に向けた水稲適期収穫について表1図1埼玉県農業大学校学生募集 埼玉県農業大学校では、令和2年度入学生を募集しています。同校では、農業及び関連産業の担い手としての実践力を養うため、生産から加工、流通、販売、消費まで一貫した学習を行います。また、二年課程と一年課程があり、各種資格・免許取得の機会があります。加えて、通学困難な方は寮に入ることも可能です。【試験日程】●推薦入試 令和元年10月25日 (出願期間 10月1日 〜11日)●一般入試 令和元年11月28日 (出願期間 11月6日 〜18日) 願書や募集案内は、川越農林振興センターや各市町農政担当課のほか、埼玉県ホームページからも入手が可能です。http://www.pref.saitama.lg.jp/soshiki/b0921/【問い合わせ先】農業大学校 入試担当  048(501)6845川越農林振興センター      新規就農担当 049(242)1804品 種積 算 温 度帯緑色割合出穂後日数コシヒカリ950~1,150℃10~15%35~44日彩のきずな980~1,200℃10~50%35~48日彩のかがやき1,010~1,250℃25~55%44~58日完熟籾帯緑色籾帯緑色部分07「いるま野」2019.9

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