JAいるま野 広報誌 2019.1 | No.273
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 西吾野駅を過ぎ林道を登り詰めると、高山不動尊の北西側に位置する田島さん宅に着きました。徳平さんのお祖父さんの代に正丸方面から現在の地に移り住んで来られたとのこと。徳平さんご自身は定年まで入間市内の自動車関連会社に勤務され、その後に農業を引き継がれたそうです。イモ類を始め、ホウレンソウ・小カブ・ダイコン・ネギ・ハクサイなどを栽培し、ジャガイモは国道299号沿いにある「休暇村奥武蔵」に出荷しています。 「今年出来たハクサイで具材を仕込み、妻と一緒に『おやき』を作ってみたいんだ」と話します。採れた野菜は奥さんと共同作業で楽しんでいるとのこと。 実はこの徳平さん、お話を伺うとどうやら相当に手先が器用な様子。「うちの人、何でも一人で造っちゃうのよ」とあき子さんは笑います。山上のテラスのような広い庭は、約30年前に傾斜地の畑を平らにして完成させ、屋敷周りの石積み、物置、車庫もすべて徳平さんが造ったそうです。今は遊びに来る子供たちのためにバーベキュー小屋を建築中。採れた野菜でピザを作りたいとピザ釜も計画しているとのこと。農作業とともに、ご夫婦でこの地の生活を楽しんでいます。 「子供の頃は畑仕事の手伝いはさせられたけど、自由にやらせてもらえなかった。今は何でも自由に楽しんでいるよ」と笑顔で話します。今年は梅の花が見たいと屋敷周りに70本の梅の木を植えたそうです。 もともと田島さん宅は奥武蔵のハイキングコースに接しており、ハイカーの方々が通年で庭先を通過していきます。そのため山の上の生活でも色々な人との出会いがあって楽しいと話します。 「山の上だから、星が見たいと庭にテントを張りに来る人や、離れに泊まりに来る団体さんもいる。夫婦二人の時間が多いから、ぜひ多くの人に遊びに来て欲しい」とご夫婦で話されました。飯能市 高山田島 徳平さん(83歳) あき子さん(81歳)山の上の土地に徳平さんが造った庭が広がる。テラス席から見る眺望は最高で、その眼下に圃場がある。(下写真)庭から圃場を見下ろす。さすが山の中。イノシシ被害が凄かったそうで、獣害避けの柵が頑丈に四方を囲っている。現在建築中のバーベキュー小屋。徳平さん曰く、「昨年、子供たちが遊びに来たとき、雨に降られちゃってね」。05「いるま野」2019.1

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