JAいるま野 広報誌 2018.12 | No.272
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山間地域ならではの冬の風物詩 町の中心部から車を15分ほど走らせると、山の南側斜面には収穫期を迎えたミカンとユズ畑が出迎えてくれます。 西日が傾いた畑でミカンの収穫作業に精を出すのは大野柑橘園の園主、大野謙一さん。代々続くユズ農家ですが、先代が30年前から定植したミカンの木が、今ではユズと並んで収穫の過半を占めるようになりました。 ミカンは果実の糖度を高めるために、6月から7月にかけ葉面にカルシウム入りの液肥を散布します。一方、ユズの肥効は地温が12℃以下になると悪くなるため、11月上旬には肥料散布を終えます。こうして迎える収穫期。ミカンは10月から、ユズは11月中旬からそのピークを迎えます。自分の育てたミカンとユズで季節を感じてくれたら幸せ 表面の色合いを見て、ハサミで果実を傷つけないよう手際よく収穫していく謙一さん。収穫を終えたミカンは次々とコンテナに入れられ、自宅脇の作業場でサイズごとに選別されます。翌日にはJA毛呂山農産物直売所に出荷するため、ミカンとユズの収穫がピークを迎える11月下旬以降は、作業場での出荷準備が深夜まで及ぶこともあると言います。 これからの季節は体力的にもキツいそうですが、「大野柑橘園のミカンは程よい酸味が特徴。香り高い毛呂山ユズとともに、これからの師走を堪能してほしい」と笑顔で話します。謙一さんの表情から今年のミカンとユズの出来栄えに手応えを感じることが出来ました。毛呂山町 阿諏訪大野 謙一さん(57歳)今年は裏年で例年より少ない収穫量となりますが、それでもミカンは6㌧、ユズは5㌧の収穫量を見込んでいます。秘密兵器の選果機。サイズごとに分けられるので、作業時間が大幅に短縮されます。出荷する直売組合の副組合長も務めており、出荷時に店長と細かな打ち合わせも行います。ミカンの出来の良さに思わず笑みがこぼれます。これから選果機で選別し、翌朝、直売所に出荷します。果樹農家 (ミカン・ユズ)03「いるま野」2018.12

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