JAいるま野 広報誌 2018.7 | No.267
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毛呂山町小久保 健一 さん梅栽培梅栽培5555年。年。これからも梅と歩みたいこれからも梅と歩みたい 私が梅栽培を始めたのは昭和38年のことです。最初に植えたのは白加賀種の紅養老種の20本でした。それから徐々に栽培面積を増やし、現在では白加賀と南高梅を200本ほど栽培しています。普段は常勤のパートと2人で剪定や肥料散布などの管理を行い、6月の収穫・出荷の際には近所の方に手伝ってもらっています。主にJA共販出荷に7割、残りの3割は毛呂山農産物直売所で販売しています。6月末には直売所で消費者に毛呂山の梅をPRしようと「梅まつり」を開き、梅部会員と協力し販売を行っています。 当初、順調に行くと思った梅栽培ですが、果樹栽培に避けて通ることのできない壁に突き当たりました。隔年結実(かくねんけつじつ)です。隔年結実とは、果樹の結実が多いときと極めて少ないときとを1年ごとに繰り返す現象です。特に梅、ユズ、柿はその習性が顕著に表れます。今年は豊作でも翌年が結実しないで不作では農家の収益に繋がらず、果樹農家としての経営は成り立ちません。 この自然現象をどのように解決していくかが最大のポイントです。私は20年かけて試行錯誤を重ね、平成の半ばからようやく収量が安定し、収益も雇用も計画に沿って進んでいます。 品質の高い梅を栽培するには花粉樹、蜜蜂を上手に利用して、受粉してもらうことが第一条件です。蜜蜂と共存していくことが梅栽培の基本となります。 梅やユズを栽培する農家は剪定方法、肥料、媒介と模索し努力しているので、JAには販路拡大を期待しています。独自に手掛ける高接ぎ梅郷種※の樹体※高接ぎ梅郷種とは、受粉を促すため蜜蜂が好む枝を接合させた樹のこと一粒一粒丁寧に収穫する小久保さん品質の高い梅を消費者に届けたい06「いるま野」2018.7

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