JAいるま野広報 2016年8月号 No.244
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1.対策(1)葉色診断と穂肥の施用の実施 『葉色の低下は高温障害の危険信号!』 平年よりも高い気温の上昇により、窒素の溶出速度が早まり後半の窒素栄養不足を招く恐れがあります。白未熟粒の発生を軽減するために最も重要な対策は、葉色診断に基づく「適期・適量」の穂肥の施用です。「一発肥料体系」であっても、葉色が低下している場合は、目安表を参考に追肥を実施して下さい。◇穂肥の施用時期と施用量の目安表◇葉色カラースケール(葉色の目安) カラ―スケール提供:(株)晴光デジタルクリエイト今年の夏は暑い? 2016年は猛暑の予想!?水稲生産者の皆様へ 今年の夏は、猛暑の予想が出ております。世界的にも異常気象が多くなる「ラニーニャ現象」が発生しており、酷暑の夏となる可能性が高いとの予測もあり、水稲の作柄が非常に心配な状況です。 今後の気象状況によっては、白未熟粒・胴割米が発生し、品質が大きく低下する可能性もありますので、以下の対策を実施して下さい。①穂肥散布時~穂ばらみ期 湛水状態を保ちます。②穂ばらみ期~出穂~穂揃い期 深水管理にします。③穂揃い期~収穫時期 間断潅水にします。※高温が続く場合には、稲の体力の消耗や根の老化防止と暑さ対策により、夕方からの夜間の 潅水が効果的です。(2)今後の水管理の実施について これからの時期は、最も水が必要な時期となります。穂肥施用時期~出穂後7日までは湛水状態を 保ち、それ以降は、間断潅水を行い、根の活力維持に努めましょう。※本来の「葉色カラースケール」とは、印刷の状況により若干色合いが異なる場合がございますので、水稲の葉色診断を行う場合は、現物の「葉色カラースケール」をご使用下さい。販売部 米麦課 ☎049-227-6158葉色の目安/品種コシヒカリの場合(10aあたり)彩のきずなの場合(10aあたり)彩のかがやきの場合(10aあたり)施用時期出穂18日前幼穂長10~15mm出穂25日~23日前幼穂1~2mm出穂25~23日前幼穂1~2mm葉色の目安①「4」の場合は、窒素成分で1kg「4」と「5」の間の色より薄い場合、窒素成分で2~3kg「4」の場合は、窒素成分で2kg葉色の目安②「3」と「4」の間では、窒素成分1.2~1.5kg「4」と「5」の間の色より濃い場合、施肥時期を数日程度遅らせ、窒素成分1.4~2kg「3」と「4」の間では、窒素成分3kg葉色の目安③「3」より薄い場合は、窒素成分1.5~2kg穂肥散布後も葉色が「4」の場合は追加で窒素成分2kg11「いるま野」2016年 8月号

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