JAいるま野 広報誌 2018.9 | No.269
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川越農林振興センター 技術普及担当 ☎049-242-1804品質向上に向けた水稲適期収穫について 田植え後からこれまでの気象状況は、気温・日照時間ともに平年を上回ったことから、稲の生育は前倒しで進んでいます。 このため、出穂期は平年よりも早く、5月上〜中旬植えで7〜10日程度、5月下旬植えで4〜5日程度早くなりました。 今後の天候によって、登熟の進み方は変わっていきますが、作業の直前になって慌てることの無いよう、早めの準備を心掛け、収穫適期を逃さないようにしましょう。①早期に落水しない 早期落水は、玄米の品質低下を招く大きな要因となります。 水の抜け方や土質等、ほ場の条件によって前後しますが、落水は出穂後30日を経過してから行いましょう。②適期刈取りの実施 刈取り適期の目安は、出穂後の積算温度(表1)と籾の色の変化(帯緑色もみ割合・図1参照)で判断します。 特に、気温の高い年は積算温度を中心に収穫適期を判断し、品質の高い米を収穫して下さい。③適切な乾燥調製の実施 自宅の乾燥機を使う場合は、送風温度を40℃以下、乾燥仕上げの水分を14・5%〜15%に調整します。 なお、収穫前の降雨等で高水分となった籾を急激に乾燥すると胴割れ米が発生し、品質低下の原因となります。 また、乾燥後は放冷を十分に行い、籾の温度が下がってから籾すりを行いましょう。④翌年作への準備 収穫が終わったほ場に残った稲わらや籾殻は、早めにすき込んでおきましょう。 気温が下がってからすき込みを行うと、土中の微生物の活動が低下し、翌年の田植えまでに有機物の分解が進みません。 その結果、残った有機物は、水温の上昇とともに有毒ガスを発生させるため、苗の活着を妨げてしまいます。 石灰窒素等の施用等により腐熟を促進し、暑さに負けない水田の土づくりに努めて下さい。埼玉県農業大学校学生募集 埼玉県農業大学校では、平成31年度入学生を募集しています。同校では、農業及び関連産業の担い手としての実践力を養うため、生産から加工、流通、販売、消費まで一貫した学習を行います。また、二年課程と一年課程があり、各種資格・免許取得の機会があります。加えて、通学困難な方は寮に入ることも可能です。【試験日程】 推薦入試 平成30年10月26日 出願期間 10月1日〜12日 一般入試 平成30年11月30日 出願期間 11月7日〜16日 願書や募集案内は、川越農林振興センターや各市町農政担当課のほか、埼玉県ホームページからも入手が可能です。http://www.pref.saitama.lg.jp/soshiki/b0921/【問合わせ先】農業大学校 入試担当  048(501)6845川越農林振興センター 新規就農担当 049(242)1804完熟籾帯緑色籾帯緑色部分品 種積 算 温 度帯緑色割合出穂後日数コシヒカリ950~1,150℃10~15%35~44日彩のきずな980~1,200℃10~50%37~48日彩のかがやき1,010~1,250℃25~55%44~58日図1 帯緑色籾と完全籾表107「いるま野」2018.9

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